NURO光の回線速度や品質って実際どうなんだろう?
我が家で測定してみたよ。
回線速度を測定するサイトは「回線速度」、「speedtest」等のキーワードで検索すればたくさん出てきます。どれも無料・手軽に回線速度の測定が可能です。
上記のような画面はSNS上でも頻繁に拡散されています。良い結果であれば『爆速』、悪い結果であればゴミ回線扱いされることもあります。しかしこの測定結果はある問題を抱えています。それは『ある一瞬の測定結果に過ぎない』という点です。
例えば、
- 普段は100Mbpsも出てない
- →偶然700Mbps出た瞬間の画像で爆速回線扱いする
- 普段は安定して500Mbps以上出ている
- →偶然パケロスが発生した時の画像で悪評を広める
といったこともやろうと思えば可能です。
もちろん全員が悪意を持って拡散している訳ではなく、ある程度実態に即した情報もあります。しかし契約を検討中の方が本当に知りたいのは『長期的に安定しているか』という点です。
そこで我が家のNURO光回線を使って長期的に回線品質を測定しました。あくまで1世帯分の測定結果ですがNURO光検討の参考になれば幸いです。この記事では2024年5月の測定結果を紹介します。
※今月から測定先のサーバを変えました。全体的に安定するようになりましたが先月と比較するとだいぶ様子が変わってるのでご留意ください(__)
測定条件
測定条件は下記の通りです。
- 測定マシン
- デバイス:NucBox7S
- OS:Windows11
- 接続方法:有線LAN(ONUに直接接続)
- 測定方法
- 測定ツール:SPEEDTEST CLI
- 測定頻度:1時間に1回
- 測定場所
- 東京23区内(マンションプラン)
- 測定項目
- ダウンロード速度
- アップロード速度
- レイテンシ
- ジッタ
- パケットロス
ダウンロード速度
ダウンロード速度とは
ダウンロード速度はインターネット→自宅方向の通信速度です。例えばYahooの閲覧やYouTubeの視聴など基本的にインターネットの利用はダウンロードが多いです。故に回線の最重要評価指標になります。
NURO光のダウンロード速度は最大2Gbpsですが、我が家のONUの有線LANポートは1Gbpsであるため測定結果も最大1Gbpsとなります。
一般的にダウンロードの通信速度は利用用途に応じて下記速度が必要と言われています。ヘビーな用途でなければ数十Mbpsで十分というケースがほとんどです。
サービス | 必要な速度 |
---|---|
SNSメッセージ | ~1Mbps |
WEBサイト閲覧 | ~10Mbps |
オンラインゲーム | 30Mbps〜100Mbps |
YouTube(4K) | 20Mbps |
YouTube(1080p) | 5Mbps |
YouTube(720p) | 2.5Mbps |
YouTube(480p) | 1.1Mbps |
測定結果
項目 | ダウンロード速度[Mbps] |
---|---|
最大値 | 896 |
最小値 | 701 |
平均値 | 889 |
中央値 | 893 |
測定結果を見ると中央値が893Mbpsとなりました。
これは過去最高水準で超高速です。動画配信サービスやPCの大型アップデート、ゲームのダウンロード等々大容量コンテンツを使い倒しても全く問題ないレベルです。
最小値ても700Mbpsなので本当に安定して速度が出ています。この回線が月3,000円程度(マンションタイプ)で使えるなら十分おつりが来るレベルと言えるでしょう。
もちろん、実際の使用感としても遅延を感じることは無いですし快適に利用可能でした。
あるとすれば自宅のWi-Fi環境が良くないとか、端末のスペックが低いとか、そのあたりが原因で遅くなる可能性はあるね。
アップロード速度
アップロード速度とは
アップロード速度は自宅→インターネット方向の通信速度です。一昔前は『インターネット=ダウンロード方向の利用』でしたが、最近はYouTube等への動画投稿、在宅勤務の増加等に伴いアップロード通信の需要も高まっています。
アップロード速度は一般的に10Mbps以上が望ましいと言われています。メールの送信・SNSへの写真投稿等の一般的な用途であれば数Mbpsレベルでもストレスなく利用可能です。
測定結果
項目 | アップロード速度[Mbps] |
---|---|
最大値 | 830 |
最小値 | 552 |
平均値 | 804 |
中央値 | 807 |
測定結果を見ると中央値が807Mbpsとなりました。ダウンロード速度同様、アップロード速度も過去最高水準です。
最小値を見ても552Mbpsとかなりの速度です。一般的にはアップロード方向での大容量通信はあまり多くないので回線速度を実感できるタイミングは多くないですが、少なくてもアップロードが遅いと感じたことはないですし、かなり優秀な結果です。
安定してるってステキ(^^♪
レイテンシ
レイテンシとは
レイテンシとは何かしらの要求から応答が返ってくるまでの時間のことです。例えば
- Yahooのページのクリックから応答までの時間
- オンラインゲーム上のアクションが反映されるまでの時間
等が該当します。
- 通信速度=1秒間に送受信できるデータ量
- レイテンシ=応答までの時間
であり全くの別ものです。特にオンラインアクションゲームのようなリアルタイム性が重視される用途ではレイテンシは重要な指標です。
レイテンシの値は小さい程良いですが、一般的には50ms未満が基準とされています(オンラインゲームでは10ms未満が理想という意見もある)。少なくても数百msレベルであればかなり遅く、用途によってはストレスを感じます。
測定結果
項目 | レイテンシ[ms] |
---|---|
最大値 | 8.73 |
最小値 | 2.95 |
平均値 | 3.72 |
中央値 | 3.68 |
測定結果の中央値は3.68msでした。
全体的に安定して推移し10msを超えるタイミングもないので非常に優秀です。
また、実際の使用感としても『クリックしてからページが開くまでの時間が遅い』というようなこともなくストレスフリーで利用できました(^^)/
回線自体は問題なくてもアクセス先(のサーバ)によってはレスポンスが悪いケースがあるよ~
通信は端末→回線→アクセス先の全てが整ってないと速くはならないんだ!
ジッタ
ジッタとは
ジッタとはレイテンシのゆらぎのことです。
ジッタが大きい=レイテンシが大きかったり小さかったりブレる=不安定と言う意味です。
本来、データは一定間隔で送られて来て欲しいものです。受信側は一定間隔で来たデータを処理し画像やテキスト、音声等の人間が分かる形に復元しています。しかし、ジッタが大きいと受信側でデータの整合性が取れない等不都合が生じます。
■例
- 送信側:A→B→Cの順番で送信
- ジッタが小さい場合
- 受信側:A→B→Cの順番で受信(正常)
- ジッタが大きい場合
- 受信側:B→A→Cの順番で受信(エラー)
レイテンシ同様、ジッタ値も小さい程良いです。目安としては5ms以下が基準です。理想を言えば1ms以下程で、この水準を維持できれば安定した(変動が少ない)回線と言えます。
測定結果
項目 | ジッタ[ms] |
---|---|
最大値 | 1.24 |
最小値 | 0.02 |
平均値 | 0.13 |
中央値 | 0.11 |
測定結果の中央値は0.11msでした。
レイテンシ同様全体的に安定しています。基準値を超えることもなかったですし、一番悪くても1msレベルなので全く問題ないです。
ネットサーフィンしてる時は色々なページを開くからレスポンスが『速い』『安定してる』ってとても重要ね!
パケットロス
パケットロスとは
パケットロスはそのままですがパケットがロストしているかどうかの指標です。通信の仕組み上、一定時間内に宛先に到達できなかったパケットは必ず破棄されます(いつまでも残ると他の正常な通信の妨げになるため)。到達できない理由は
- 宛先が見つからず転送不能になる
- 無限ループしてしまう
- 通信機器の処理能力を超えてしまう
等様々です。
回線品質が劣悪で頻繁にパケットロスが発生すると、何度も再送が発生し通信速度の低下を招きます(最悪は通信できません)。パケットロスは基本的に0%であるべきです。多くても1%を超えるようであれば何かしら起きていると考えた方が良いでしょう。
測定結果
項目 | パケットロス[%] |
---|---|
最大値 | 0.00 |
最小値 | 0.00 |
平均値 | 0.00 |
中央値 | 0.00 |
測定結果の中央値は0.00%でした。
1回だけ測定ツールのエラーで測定できないタイミングがありましたがそれ以外の測定結果でオール0%達成です!具体的には743回の測定においてただの一度もパケロスが発生しませんでした。今後もこの状態をキープできることを願いします。
まぁ、本来パケロスは0が当然の指標なんだけどね(;^_^
それでも実測値での達成は素晴らしいし、今後も品質維持に努めて欲しいね!
総合評価
まとめると2024年5月の回線品質は良好でした。今月から測定先のサーバを変えた関係で過去実績とは単純比較できませんが、少なくても回線自体は高い品質を維持しています。
- ダウンロード速度:893Mbps(100Mbps以上※オンラインゲーム)
- アップロード速度:807Mbps(10Mbps以上)
- レイテンシ:3.68ms(50ms以下)
- ジッタ:0.11ms(5ms以下)
- パケットロス:0.00%(0%)
※全て中央値
※()内は目安の値
上記の測定は翌月以降も継続していきます。
一方、上記はあくまでもある1回線の結果です。条件が異なれば結果も変わります。具体的には下記の条件次第で実際の体感速度は大きく異なります。
- エリア
- プラン(通常プラン or マンションプラン)
- 周辺世帯の利用状況
- 接続方式(有線or無線)
- 端末スペック
- アクセス先
本来は大量のサンプルを取得し統計的に回線品質を評価すべきであり、その中の一例でしかないことも認識しておきましょう。
NURO光は超高速の光回線
NURO光は他社ではほとんど採用されていないG-PONという仕組みを使った高速回線です。そのため、一般的な光回線は大抵1Gbpsなのに対し、NURO光は2倍の2Gbpsの速度を誇ります。
追加料金は不要で、いわゆる『普通のプラン』で2Gbpsであり速度的にも料金的にも大きなアドバンテージがあります。
また、通常の2Gbpsプランに+500円するだけで10Gbpsプランに変更可能です。一般ユーザーにとってもヘビーユーザーにとっても魅力的な光回線であり、
- 高画質な動画視聴
- オンラインゲーム
- 在宅勤務(大容量ファイルの送受信)
等々あらゆるシーンで快適な通信速度を提供します。
新規契約を検討中の人も今の回線に不満がある人もNURO光は候補の1つになる回線です。もちろん良い面も悪い面もあり十分理解した上で検討しましょう。詳しくは下記の記事をチェックです。